何故三回唱えるのか?
シャーンティśāntiḥとは?
平安、平穏、鎮静、衝突の無い状態のことです。
シャーンティを唱える時の発音
シャーンティと唱えるときは、後ろに活用語尾の「ヒ」の音が付加されます。
「シャーンティヒ(शान्तिः[śāntiḥ])」となります。
「サンディ(सन्धिः[sandhiḥ])」と呼ばれる連音変化のルールが適用され、
最初の2つの「シャーンティヒ」が「シャーンティッシュ」といったふうに発音されます。
3回続けて唱えると、
シャーンティッシャーンティッシャーンティヒ
となります。
シャーンティの語源
「シャム(शम्[śam])」はサンスクリットの動詞の原型で、
「静かになる」「落ち着かせる」「満足する」「平和を回復する」
という意味です。
「ティ(ति[ti])」は「~である」という意味の接尾語です。
「シャム(शम्[śam])」と「ティ(ति[ti])」を併せて、
最初の母音が伸びて、「シャーンティ(शान्तिः[śāntiḥ])」となります。
「シャク(可能になる)」+「ティ」=「シャクティ(可能性)」
「ムチ(自由になる)」+「ティ」=「ムクティ(自由・モークシャ)」
「バジ(世話をする、讃える)」+「ティ」=「バクティ(世話をし、讃える姿勢)」
「全てがうまく行きますように」と、障害物を鎮静(シャーンティ)させる為に
祈りを捧げます。
インドでは、全ての祈りの最後には、必ず「シャーンティ」を3回唱えます。
それは、障害物には3種類あり、それらを鎮める為に、
「シャーンティ」を3回唱えます。
3種類の障害物の意味
「ターパ・トラヤ(3種の苦悩、熱し焦がすもの)」または、
「ヴィグナ・トラヤ(3種の障害物)」といって、
シャーンティの邪魔をする原因には3種類あるといわれています。
この世の中には、三つの障害があります。
一つ目に自分に関する障害
自分の健康状態、精神状態な、エゴ、不安、恐れなどのネガティヴなもの
2つ目に周りの人間関係や動物の障害
蚊やゴキブリ、シロアリ、ムカデ、等の虫から人間関係、心の平和を乱す人や動物などの障害です。
3つ目に天災やお天気、人間がコントロール出来ない障害物
台風や地震、火山噴火、洪水などです。
シャンティとは、サンスクリットで「平安・平和・静寂」といった意味を持っています。
シャンティを唱えると、音の響きが心や体に影響を及ぼし、唱える人や周りの人や環境にも落ち着きをもたらします。
シャンティを3回唱えてみましょう。
1回目のシャンティは、自分自身に向けて気持ちの平安の為に
2回目のシャンティは、周りの人たちや今いる空間に対して
3回目のシャンティは、世界や地球、大自然、宇宙に向けて
自分の心と体を調和させることから始まり、身の回りの人たちと一体化するように受け入れること、そして地球や宇宙のようにスピリチュアルな世界まで調和できるよう、どんどんイメージを拡げる意識を持てるようになります。
より大きなシャンティへと繋いでいきます。
ヨガ(繋ぐ・統合)
ヨガの最終目的、
自己の絶対意識エゴと執着を手放し、魂(アートマン)と宇宙の絶対意識(ブラフマン)を繋げていくことにあります。
心がざわざわしたら、
shanti というマントラを思い出して唱えてみてください。
自分のお家ヨガの最後に唱えるのも良いです。
shanti
shanti
shanti